
炭とリノベーション
リノベーション導入事例
古民家が呼吸を取り戻す
炭のリノベーション。
空気を浄化し
湿度をやわらげ
炭がもたらす再生の力を
古民家が静かに
教えてくれる。

成木の杜は、築130年の古民家を再生し、自然とともに暮らす知恵を今に伝える場所です。壁には鹿沼産の野州麻炭を配合した能登産の珪藻土を、床下には関東一と評される職人が焼いた炭を敷き、家そのものが呼吸を整えるようなリノベーションを施しました。
炭を取り入れることで、空気は澄み、湿気がこもらず、古民家本来のやわらかさが、静かに立ち上がってきます。素材や手仕事に宿る“やさしさ”を、現代の暮らしの中で見つめ直すための場所でもあります。
炭は、多孔質という特性によって、目には見えないところで空気や湿度を受け止め、空間を穏やかに整え続けてくれます。古民家に炭を取り入れることは、家の体質をゆっくりと整え、自然が本来もってる循環のリズムを暮らしの中に取り戻すことにつながります。
暮らしを整え、環境を守り、未来へめぐりをつなぐ——
その炭の力を、成木の杜の実例とともにお伝えしていきます。
壁
壁には野州麻炭配合の珪藻土を使用。
空気を浄化し、
湿度をやさしく調整します。
麻は、縄文の 時代から日本人の暮らしに寄り添い、清めや結界の役割を担ってきた植物です。その麻を丁寧に焼き上げて生まれる麻炭は、多孔質構造による吸着性をもち、空気中の湿気やにおいをやわらかく受け止めます。
そこに組み合わせた能登の珪藻土は、海と大地が育んだ自然素材。湿度を吸い、放つ調湿性に優れ、空気の流れを妨げることなく、室内環境を穏やかに整えてくれます。
この二つが重なることで、壁は単なる仕上げ材ではなく、空気を受け取り、手放し、巡らせる層となります。目に見える変化はわずかでも、時間を重ねるほどに、空間の質が静かに変わっていくのを感じられます。



壁が呼吸すると、
空間はやわらぐ。



床下
床下から、
心地良さが深まる。
見えない場所こそ、炭が生きる。
床下には八王子産竹炭を敷き、
土台から快適な環境を支えます。
竹は、成長が早く、生命力の強い植物です。人の手が入らなくなると里山に負荷を与えてしまう一方で、適切に伐り、使い道を与えることで、自然の循環を支える存在にもなります。
床下に敷いた竹炭は、竹特有の細かな繊維構造が生み出す多孔質によって、湿気やにおい、カビの原因となる微細な成分を吸着します。吸い込んだ水分は、周囲が乾くとゆっくりと放出され、床下の空気と湿度を自然なかたちで整えていきます。また、床下に炭を敷き込むことで、外気の影響を直接受けにくい環境となり、夏の蒸し暑さや冬の底冷えを感じにくくする働きも生まれます。急激な温度変化を抑えることで、床下環境が安定し、建物全体の空気が穏やかに保たれていきます。
里山で育った竹が、炭となり、床下で静かに働く。炭は目に見えない場所で、住まいの土台をそっと支え続けています。

住まいに新しい息吹を与え
穏やかに再生させることのできる炭は、
本来、もっと身近な暮らしの中でも
静かに役割を果たしてきた存在だと
私たちは考えています。
空間から、日々の営みへ。
炭のある暮らしが、
心の豊かさと共に
やさしく広がっていくことを
願っています。
暮らしの中の炭
東京の森から生まれた炭
東京産の炭がいつもの暮らしを支えます。
八王子や奥多摩など、東京でも自然豊かな山々で育まれた木や竹が、
炭職人たちの手によって良質な炭が焼かれています。
それぞれの地域の気候や素材に合わせた焼き方で仕上げられた炭は、
用途も個性もさまざま。
東京産の炭は、暮らしにやさしく寄り添う、自然からの贈りものです。

八王子
白炭
(案下炭)
江戸の暮らしを支えた、八王子の白炭(案下炭)。
多摩の中でも古くから炭の集散地として知られた八王子。ここで焼かれる白炭は、火持ちがよく、遠赤外線効果にも優れ、江戸の暮らしを支えてきました。現在も浄水、炊飯、調湿、消臭など多用途に使える炭として親しまれ、堅く美しい炭が暮らしに静かな豊かさをもたらします。
Hachiouji Angesumi

八王子白炭(案下炭)の主な働き
育成光線
炭から放射される赤外線が、水分や空気に作用し、環境を安定した状態に保ちます。
遠赤外線
炭の内部から放射される遠赤外線が、熱を穏やかに伝え、身体や空間を芯から温めます。
ミネラル
炭に含まれる自然由来のミネラルが水に溶け込むことで、まろやかで美味い水になります。
吸着と分解
炭の無数の孔が、においや汚れの原因物質を吸着し、物や空間を清潔に保ちます。
暮らしの中での使い方

米びつ
余分な湿気やにおいを抑え、毎日のお米をおいしく保ちます。
お手入れ
3ヶ月
期 限
1年

洗濯
靴下に入れた炭を一緒に洗うことで、においの原因を吸着し、洗い上がりをすっきり整えます。
お手入れ
3ヶ月
期 限
6ヶ月

浄水
水道水を入れたポットに入れることで、塩素やカルキ臭を吸着し、簡単に美味しい水を作れます。
お手入れ
2週間
期 限
2ヶ月

インテリア
飾っても黒く美しい炭は、置くだけで多孔質構造が湿気やにおいを吸着し、室内環境を整えます。
お手入れ
3ヶ月
期 限
1年

揚げ物
油に入れることでにおいを抑え、油の劣化をやわらげ、揚げ物を軽い仕上がりにします。
期 限
5回

血行促進
遠赤外線の働きで体を芯から温め、リラックスした心地よさをもたらします。
奥多摩
竹炭
自然をめぐる炭。
奥多摩の竹で焼いた、浄化のちから。
奥多摩の山で育った竹を原料に、丁寧に焼き上げられる竹炭は、繊細な繊維構造を活かした高い吸着力が特徴です。湿気やにおいを除去し、水の浄化にも効果を発揮。炊飯やぬか漬け、入浴、観葉植物の土壌改良など、暮らしの中で幅広く活躍する自然由来の万能炭です。
Okutama Takesumi

奥多摩竹炭の主な働き
消臭・調湿
炭の細かな孔がにおいの原因や余分な湿気を吸着。乾くと放出し、空間を快適な状態に保ちます。
浄水
炭の多孔質構造が、塩素や不純物を吸着。ミネラル分を残し、水をまろやかに整えます。
土壌改良
炭の孔が水分と空気の通り道となり、微生物が育ちやすい土壌環境をつくります。
還元力
炭は電子をやり取りしやすい性質を持ち、酸化を抑え、環境を穏やかな状態へ導きます。
暮らしの中での使い方

炊飯
竹炭を入れて炊くことで、余分なにおいを抑え、ごはんをふっくら仕上げます。
お手入れ
1ヶ月
期 間
3ヶ月

空間浄化
置くだけで湿気やにおいを吸着し、空間をすっきり保ちます。
お手入れ
3ヶ月
期 間
6ヶ月

ぬか漬け
竹炭が発酵環境を整え、ぬか床のにおいや水分バランスを保ちます。
お手入れ
○週間
期 間
○ヶ月

土壌改良
土に混ぜることで通気性と保水性を高め、植物が育ちやすくなります。
お手入れ
5回
期 間
無期限

入浴
お風呂に入れることで、塩素や二酸化炭素を吸着し、肌への刺激を減らしてお湯をまろやかにします。
お手入れ
3ヶ月
期 間
6ヶ月

いけ花
水を清潔に保ち、花が長持ちしやすい環境をつくります。
お手入れ
1ヶ月
期 間
6ヶ月

ぬか漬け
竹炭が発酵環境を整え、ぬか床のにおいや水分バランスを保ちます。
期 限
2ヶ月
お手入れの 仕方
食用・浄水用
①水洗い 洗剤は使わず、タワシと流水で炭の表面のほこりなどの汚れをしっかり洗い落とします。
②煮沸消毒 鍋にたっぷりの水を入れて、沸騰したら炭を入れて15以上煮沸します。この時、備長炭の微細な孔から汚れが吐き出される泡が見られます。
③乾燥 煮沸後、ザルやネットなどに取り出して、水気を切り、天日干しでしっかりと乾燥させます。 天日干しの場合は半日ほどでOK陰干しで乾燥させることも可能ですが窓際などなるべく日が当たる場所で1日以上、風通しの良い場所で乾燥させてください。
生活用
①水洗い 洗剤は使わず、タワシと流水で炭の表面のほこりなどの汚れをしっかり洗い落とします。
②煮沸消毒 煮沸後、ザルやネットなどに取り出して、水気を切り、天日干しでしっかりと乾燥させます。 天日干しの場合は半日ほどでOK陰干しで乾燥させることも可能ですが窓際などなるべく日が当たる場所で1日以上、風通しの良い場所で乾燥させてください。
オブジェ鑑賞用
備長炭オブジェは、観賞用としてお作りしております。オブジェの水洗い・煮沸などは、変色や破損の原因となります。埃が気になる際は、刷毛やハブラシなどでやさしく払ってください。長くお楽しみいただくためには直射日光を避け、温度差の少ない場所への設置がおすすめです。
交換した炭は
土壌改良として園芸にご利用ください。お使いになる際は、炭を土に混ぜてください。自然の恵みを最後まで無駄なく使うことができます。
※こちらの期間は、炭座での実体験をもとにした目安です。ご使用状況や環境により前後する場合がございますので、参考としてご覧ください。

